京都第一の強みと実績

自転車事故に備えよう!!

第1 はじめに~社会問題化する自転車事故~
自転車で交通事故を起こし、加害者に高額な賠償が命じられたというニュースがここ数年間で何度か大きく報道されています。自転車による加害事故は今や社会問題化しているところです。また、近年、自転車の交通ルールをめぐっては、道路交通法の改正等も頻繁に行われています。そこで、京都の特徴もふまえつつ自転車事故について以下述べます。

第2 京都府の自転車事故の特徴~5件に1件が自転車の関係する交通事故~
1 京都府内の自転車交通事故発生状況
京都府警察によれば、2015(平成27)年中に京都府内で発生した全交通事故発生件数は9,328件、そのうち自転車の関係する交通事故発生件数は1,916件と全交通事故の2割を超え、5件に1件が自転車の関係する交通事故でした。

2 年齢層別死傷者数
年齢層別では、20歳代までの若者による自転車事故が全体の約4割を占めています。また、65歳以上の高齢者は約2割を占めています。

3 時間帯別発生状況
自転車の関係する交通事故は、午前8時から午前10時と午後4時から午後6時の通勤・通学時間帯が特に多く発生しており、この時間帯が自転車の関係する交通事故の3割以上を占めています。

第3 道路交通法の改正
~2015(平成27)年6月から自転車運転者講習が義務化~
上述したとおり、京都府内では、交通事故のうち約5件に1件は自転車が関係するものであり、自転車側が加害者になるケースも少なくありません。そこで、改正道路交通法の施行に伴い、2015(平成27)年6月1日から危険行為をくり返す自転車運転者に対して「自転車運転者講習」制度が始まりました。「自転車運転者講習」とは、信号無視や一時不停止など、政令で定める14項目の危険行為を3年以内に2回行った自転車運転者に命じられる講習のことです。受講命令に違反した場合は、罰則(5万円以下の罰金)の対象となります。

第4 自転車の保険に入っていますか?
~自転車事故の損害賠償額は数千万円と高額になることもある~
自転車は、法律上は車両であり、事故を起こして相手に怪我を負わせた場合等には、治療費や修理代等の賠償責任が生じます。最近では、自転車が歩行者と衝突して、歩行中の方が負傷した場合の損害賠償額が数千万円になるなど、大変高額になっています。例えば、2013(平成25)年7月神戸地裁判決では、小学校5年生の子供がマウンテンバイクで坂道を時速20~30キロで走り女性に正面衝突して、女性が頭の骨を折るなどして病院に搬送された事案にて、9,520万円もの高額な賠償を命じられています。

自転車を利用する方は、必ず保険又は共済に加入しましょう。万が一事故が起こってしまったときのために備えておくことはとても大切です。既に自動車保険か火災保険などに加入している場合、自転車事故もカバーできる特約を付けることで対応できる保険もあります。なお、京都市議会は2017(平成29)年3月24日、自転車利用者らに損害賠償保険への加入を義務付ける条例を可決しました。一般の自転車利用者については来年4月に、レンタル業者や業務で自転車を使う事業者については今年10月に施行される予定です。

第5 最後に~もし自転車事故が起きてしまったら~
自転車の場合、自動車のように保険の加入が義務づけられていたわけではなく、現段階では、実際の保険加入者はまだまだ少ないところです。自転車事故の被害者は、加害者と直接交渉をしなければならないことが多く、また加害者が保険に加入していなければ、加害者から十分な賠償を受けることができないケースも多いと思います。

そのため、加害者に対して損害賠償請求をするにしても、加害者の資力や保険加入の有無等に応じて、採るべき方針について深く検討しなければなりません。したがって、もし自転車事故が起きてしまったら、交通事故事案に関する豊富な法的知識や実務的経験を備えた弁護士等の専門家に相談して方針を検討することをお勧め致します。

TOP